とんど焼き


毎日の雪かきでいささかへばり気味で、ちょっと時間があるとすぐに寝てしまう。午後にうとうとしていたら「地区のとんど焼きがあるのですぐ行け」と起こされる。そういえばそうだった。子供を連れ立って外に出ると、寒さに眠気も吹っ飛ぶ。
近くの中学校の校庭には高い竹が立てられていて、そこに正月に飾ったしめ縄などが積まれている。西風が強く、時折雪も交じるし、校庭はぬかるんでまるで池みたいになっているが、こんな天気でもやるらしい。地区の人らがお汁粉や御神酒を出していて、なかなか賑わいがあるが、暖かかったお汁粉は三分と持たずにすぐに冷たくなってしまうくらいの寒さで、皆身を震わせながらたむろしていた。
三十分くらい待ってようやく火をつけることになり、子供たちが太鼓をたたく中火がつけられた。折からの風で瞬く間に燃え上がる。そこに竹串に刺した餅やスルメをかざして焼いて食べるのだが、まあ賑やかしのようなものだ。
子供たちはえらくハイテンションでずっと雪の中をかけずり回っていたのにただ感心するばかりだった。